【オフィスツアー】日置電機 本社にRiNoWaが行ってきた。

理系女子学生が企業を見る目を養うための学び場を提供しているRiNoWaでは、協賛企業の実際の職場に足を運び、理系女性の働く環境を現場取材する「RiNoWaオフィスツアー」を実施しています。

今回は、「産業のマザーツール」とも言われる電気計測器の分野で、日本が誇る企業である日置電機の本社にお伺いしました。

日置電機は、売上の10%以上を研究開発費に投資し、世界初となる技術開発にも挑み続ける本物の技術企業です。本社訪問ということで機密上の理由から執務室などの撮影はできませんでしたが、「なぜ多くの理系学生が複数の内定先の中から最終的に日置電機を選ぶのか」が腑に落ちる環境を、多く見せていただくことができました。その魅力を、この記事を通じて皆さんにもお伝えできればと思います。

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周辺環境:長野県上田市ってどんな場所?

日置電機の本社があるのは、長野県上田市です。
上田市は長野県の東側に位置しています。地図で見ると主要都市から離れているように感じるかもしれませんが、新幹線を利用すれば東京まで約1時間半。さらに、長野県内でも常に「住みやすい街」上位に入るほど評価が高く、実は穴場ともいえるエリアです。

こちらは、上田駅と日置電機本社の位置関係です。
今回は車で移動し、上田駅から本社までのルートを辿ってみました。途中には、映画館を併設したショッピングモール「アリオ上田」や、マクドナルド・モスバーガー・すき家などの飲食チェーン店も点在しており、決してお店が密集しているエリアではありませんが、生活するには十分で、落ち着いた心地よさを感じられる環境でした。

こちらが上田駅です。

よく見ていただくと駅には六文銭がデザインされていますが、これは真田家の家紋です。実は、上田駅周辺は、戦国時代に真田氏が築いた上田城を中心とした城下町で、大河ドラマ『真田丸』の舞台としても知られるエリアです。歴史と文化を楽しむため、多くの観光客が訪れます。さらに、夏には約8,000発の花火が打ち上がる「信州上田大花火大会」も開催され、長野県内でも特に賑わいのある地域といえます。

新幹線が停車する駅ということもあり、構内はとてもきれいです。
長野といえば名産品が豊富で、蕎麦やりんご、わさびなど、さまざまなお店や商品が並んでいました。長野に行くとお土産選びに迷いますね!

メイン出口は上田城があるため「お城口」となっています。

駅前にはホテルや飲食店などが並んでいます。
城下町のため、駅ビルや高層オフィスが立ち並ぶような景観ではありませんが、整然として落ち着いた雰囲気があります。

長野を訪れたことがない方は「田舎」を想像するかもしれませんが、実際には人の流れもあり想像以上に賑わっています。現在東京都内に住んでいる私から見ても、「この環境なら長野に住むのもいいな」と感じられる街並みでした。

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外観:広大な土地に広がる本社

こちらが日置電機本社の建物です。
1990
年に完成した本社ビルは、日置電機のように長い歴史を持つ企業の自社ビルとしては比較的新しく、古さを感じさせません。

また、建物の向かいには広大なグラウンドが広がっており、敷地全体としてどこか大学のような雰囲気があります。理系修士卒の私としては、その環境に安心感を覚えました。

こちらは、ビル最上階の窓から撮影した風景で、敷地内にある野球グラウンドです。
地元の少年野球チームをサポートしており、社員だけでなく地域のチームにも活用されているそうです。室内練習場まで完備され、実業団並みの設備が整っているとのことでした。

周囲はランニングコースとしても利用されており、会社が閉ざされた存在ではなく、地域の方々が自然と集まれる場所になっている点に、日置電機らしい社風の魅力を感じました。地域に愛される企業であることは、本当に大切な価値だと思います。

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ショールーム:HIOKIの強さが凝縮された空間

ここは、日置電機の歴史が詰まったショールームを兼ねたエントランスのような場所で、来客者が通されることが多い場所です。

写真のように、広いフロアには日置電機がこれまで開発してきた製品が展示されており、同社の歴史を辿ることができるスペースになっています。
また、その隣にはイベントルームがあり、製品展示会や記念イベントなどが開催され、来客者が集う場として活用されています。

電圧計や抵抗計など、日置電機を代表する製品が並んでいます。過去から最新モデルまで展示されており、小型化の進展や、ある時期からデザイン性が高まっている様子など、技術革新の歴史を感じ取ることができます。

こちらは展示スペースの一角に置かれていた機械です。何かというと、NHK総合テレビで放送されている「魔改造の夜」に出演した際に制作したものだそうです。

「魔改造の夜」は、一流エンジニアたちが家電やおもちゃを怪物マシンへと大改造する技術開発エンターテインメント番組で、理系の皆さんの中にはご存じの方も多いのではないでしょうか。

日置電機さんは2種目に参加され、そのうちの一つが「パンダちゃん大玉転がし」という競技でした。当時、社内公募制度で自ら手を挙げた方々が参加したそうで、そうした自由度の高さも日置電機さんならではの魅力だと感じました。

さらに進むと、扉が見えてきました。くぐって中へ入ってみると

HIOKI卵」と呼ばれるオブジェが展示されていました。
これは90周年記念式典の際、世界中のHIOKIグループのメンバーが集まった場で制作されたもので、HIOKIロゴの「O」をモチーフにしたオブジェだそうです。参加者がそれぞれメッセージを書き込んでおり、英語や韓国語、中国語など、さまざまな言語が並んでいます。

日置電機は長野県に本社を構えながら、売上の60%以上が海外市場というグローバルメーカーです。すでに世界各地に拠点を構え、「HIOKI」ブランドは国際的に認知されています。

このオブジェに刻まれた言葉を眺めていると、世界の社員から愛される会社であることが伝わり、日置電機の魅力が凝縮されているように感じました。

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食堂: 美しい景色に癒されるリフレッシュスペース

こちらは日置電機さんの食堂です。
社員の方の多くはここで昼食を食べられます。

これまで多くの企業食堂を見てきましたが、一般的には大学のカフェテリアのような雰囲気が多い印象です。一方、日置電機さんの食堂は全体的にウッド調で、まるで「おしゃれなカフェスペース」のような印象が強く残りました。ONOFFを切り替えやすい環境だと感じます。

そして何より印象的だったのは、その景色です。

建物が少し高台に位置していることもあり、上田市を囲む山々を一望できる抜群のロケーションでした。ちょうど訪問した11月は紅葉がとても美しく、冬には山々が雪化粧をまとい、また違った景色が広がるそうです。四季折々の自然の変化を、会社で働きながら感じられる環境は、まさに魅力のひとつだと感じました。

さらに、食堂の一画には「FOREST HILLS CAFE」という場所が。

食堂は昼の時間のみの運営となりますが、こちらはいつでも活用することができ、お茶をしたりお菓子を買ったりなどできるリフレッシュスペースです。

こちらはレストランのドリンクバーのようなスペースで、従業員は自由に利用できるフリードリンクになっています。多くの企業では自販機や売店で購入するケースが一般的なため、この制度はとても魅力的だと感じました。

このようにお菓子なども用意されており、いつでも購入できます。写真では一部見切れていますが、右側には冷凍庫があり、アイスも販売されていました。

また、伺った際は売り切れていましたが、このようにスイーツの販売も行われています。日置電機の食堂はグループ会社が運営しており、そこにはお菓子職人の方がいらっしゃるそうで、手作りのお菓子が並ぶとのことでした。次回のメニューとして「くるみのキャラメリゼスコーン」と案内がありましたね。

これがとても人気で、販売時には行列ができるほどの争奪戦になるそうです。社内におしゃれなカフェのような空間があるのは、特に女性にとってうれしいポイントですよね!

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女性に嬉しい設備: 日々の小さな困りごとへの配慮

日置電機はDE&Iに本気で取り組む企業ですが、その姿勢はオフィスのさまざまな場所に表れています。
例えばトイレ。執務エリアの一角にあるのですが、入ってみると

とてもきれいな空間が広がっていました。
食堂と同様にウッド調のデザインで、照明にも工夫が凝らされており、落ち着いた雰囲気が感じられます。手洗い場の数も多く、複数名が同時に化粧直しをできる設計になっている点はうれしいですね。

さらに、手洗い場の横にはロッカーが設置されています。女性社員はここに私物を置くことができるため、お手洗いに行くたびに何かを持ち歩く必要がありません。こうした細やかな配慮が日々の小さなストレスを減らしてくれる点で、とてもありがたいですよね。

さらに驚いたのは、執務室内にバリアフリートイレが設置されていることです。ここはエントランスなどではなく、社員のみが出入りするエリアです。そのような場所に、車いす利用者をはじめ、身体に不自由がある方でも使いやすいトイレが整備されている企業は、製造業ではなかなか見られません。

学生の皆さんからすると些細な点に感じるかもしれませんが、こうした部分にこそ、企業がダイバーシティ(多様性)に本気で取り組んでいる姿勢が表れます。多くの会社を見てきたRiNoWaとしても、本当に素晴らしい取り組みだと感銘を受けました。

また、トイレの近くには「健康相談室」と呼ばれる部屋もありました。
ここには保健師の方が常駐しており、まるで学校の保健室のような場所です。少しでも体調に不安を感じたら、病院へ行く前に気軽に健康状態を相談できる環境が整っています。

室内はシンプルな環境ですが、体調がすぐれない時には少し横になることができます。男性用・女性用の休養室が用意されており、性別を問わず利用されているそうです。案内してくださった女性社員の方も何度か利用した経験があるとのことでしたが、例えば妊娠初期など体調の変化が大きい時期でも安心して出社できる環境は、非常に心強いと感じました。

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まとめ

今回は、日置電機本社のオフィスツアーでした。

グローバルに展開し、多国籍の社員が活躍する企業だからこそ、本当のDE&I精神を体現している会社だと感じます。その姿勢は、製造業におけるモデルケースといえるレベルだと、RiNoWaは考えています。

長野になじみのない方にとっては、最初は少しハードルが高く感じられるかもしれません。しかし実際に訪れてみると、暮らしやすい環境が整っているだけでなく、日置電機という会社そのものに触れることで、従業員に向けられた温かい想いが伝わってきます。長野県出身ではない方でも、複数の内定先から日置電機を選ぶ学生が多いのは、そうした魅力が理由なのだと感じました。

理系、特に電気電子系の方にとっては活躍できる環境がしっかり整っている企業です。他の業界を検討している方も、就活中に一度は日置電機さんに出会ってみてほしいと思います!

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